したまち観戦劇。
途方もないエネルギーに酔いしれる

開幕ペナントレース

King Lear,SADAHARU -リア王貞治-

概要
王国を三つに分けるキングリア貞治。ライトばかりに富を与え、ライトばかりに民は集まる。後の世に広く伝わる「王シフト」と呼ばれる統治法。村井雄の提唱する「パフォーマンスは破壊力だ!」の理念のもと、エネルギッシュでシュールなプレイスタイルを有する開幕ペナントレースが贈る、統治なき時代の真の統治の在り方を問う問題作。これは鑑賞ではない、観戦に近い。さあ、激情へ!

チケット購入に関して
料金:前売4,000円/当日4,500円(ワンドリンク付/オールスタンディング)
区民割引:3,800円(ワンドリンク付/オールスタンディング)
小学生以下の観劇無料(各回限定数、要事前予約:info@kaimakup.com)
飲食自由、録音も撮影も録り放題

チケット取扱い:03-5468-8113(したまち演劇祭事務局)
問合せ:ヨルノハテ(050-3579-0533)
スケジュール
8.22(木)19:30〜
8.23(金)19:30〜
8.24(土)15:00〜/19:30〜
8.25(日)15:00〜
スタッフ・キャスト
作・演出:村井 雄 
出演:高.ok.a.崎拓郎/大窪 寧々/G.K.Masayuki 他
照明:沖野 隆一
音響:百瀬 俊介 舞台美術:V・銀太
舞台監督:岡島 哲也 制作:ヨルノハテ 
アクセス
>Google マップで見る 東京キネマ倶楽部 台東区根岸1-1-14 ワールド会館 6F

FROM

舞台ではすごいレベルの高いところで、ちゃんと見せる。
二者択一になったら必ず疲れるほうを選ぶ、っていうのが
絶対条件です。
村井雄/開幕ペナントレース主宰

−ご活躍ですね。
利賀で「マクベス」(今年7 月に行われた「利賀演劇人コンクール2013」にて奨励賞を受賞)、そして今回は「リア王」がテーマですが。
このところ、シェイクスピア付いている感じですね。
 
たまたまです。
「King Lear,SADAHARU」って、実は3 年前くらいにタイトルは決めていて、どこで出そうかな?って思っていたんです。
これの前の作品が「グレコローマンホリデー」で、一度映画に行って、演劇じゃないのかって思わせて、そのあと演劇に戻ってくるのが面白いかなと思ったんですけど。
 
−最初にタイトルありきで発想されるんですか?
 
そうですね。タイトルありきです。
 
−「グレコローマンホリデー」は言わずと知れた「ローマの休日」がレスリングとコラボだし、今回はシェイクスピアと野球と
 
いう組み合わせ。どういうところに発想の出会いがあるんでしょう?
 
「リア王貞治」はめっちゃ面白いって自分では思っていて。
昔はトレンディドラマを模していただんですよ。
「世界で一番俺が好き」とか「振り返れば俺がいる」とか、言いましたっけ?「トレンディドラマ限界説」。
 
−トレンディドラマ限界説?
 
今の「ひきこもり」とか「ニート」とかっていう現象はトレンディドラマのせいだ、という自説です(笑)。
昔、僕らが小学校くらいのときには、大人になったら、夜景の見えるレストランでデートして、タクシーで帰って合コンして、
 
シャンパン開けてっていう大人になれるって思っていて…。
 
−(笑)
 
無理やりですよ(笑)。
でも、そういう風に育ってきた僕らが今大人になって、タクシー代なんて出せないと。
そういうトレンディドラマの功罪っていうか罪はでかくて、そういう自分の理想から遠いところに置かれる社会の典型がニートとかひきこもりとかで、トレンディドラマのせいだってやってたんです。
助成金とか取れそうもないですよね(笑)
 
−審査される先生方に(笑)。
 
通じなかったんですね(笑)。それと、言われたことがあったんですよ。
大元の大きい話があったほうが、お客さんにもわかりやすいんじゃないかって。
 
−なるほど。
 
そういう型って、昔からあるんですよね。
で、実は、史実に基づいてはわからないけど、より身近な題材に構成したのがシェイクスピアだと思うんですよ。
 
−あの時代に考えてやっていたかもしれないな、と。
 
その辺にあった事件とかを入れているわけじゃないですか、シェイクスピアって。
歌舞伎とかもそうですけど、きっと同じような事をやっていたんじゃないかと。
 
−今回はどんなお話しですかって伺ってもいいのでしょうか?
あらすじとかって難しいかもしれないのですが。
 
ありますよ、あらすじ。
僕らの作品って、オムニバスだと思っている人がいて「面白シーンを集めたんでしょ」って言われるけど、ホントはちゃんとあります(笑)。
 
−失礼しました(笑)。
 
「キングリア貞治」は、もう単純明快です。
王国をレフトセンターライトに分けて分割統治しようとするんですよ、リア王が。
統治しようとするんですけど、ライトにばっかりに富が集まるから、そこに集まった冨がどうなるかっていう、地方分権の話です(笑)。
 
−地方分権の話なんだ。
 
ポスターも結構狙っているんですよ。
新潮文庫の「リア王」って上がリアで下が道化っていう装丁なんですね。で、僕らのは、道化が貞治。
 
−(笑)。
 
これ、ヘルメットなんですけど。なんで飛んでるかっていうと「3」って書いてあるからなんですね。
なんでかっていうと、この雲の中に長島が三振してるんです。
知ってます?長島、おもいっきり三振してるんですよ、ヘルメット飛ばすのが彼の演出。
本当はこのへんで飛んでるんですけど、このへんまで飛ばしてるんです。
彼はそういう演出がすごく上手で。
 
−そうですね。
 
天才ですよね。
 
−なるほど。わかんなくてもちょっとそういう構造になっていると。
 
そうです。
 
−全然知らなければ地方分権、3つに分かれるっていってもわからないかもしれないけど…。
 
旗揚げから観てくださっている方々に「考えても考えなくても観れる作品」ってよく言っていただいていて。
これも別に「リア王」を知らなくても王貞治を知っていればわかるようにしたいです。
 
−「リア王」をしらなくても、「王貞治」を知っていれば楽しめるし、「リア王」を知っていても別におちょくられれているとは思わないっていうことですよね。
 
そうです。べつにおちょくられてると思ってもいいですけどね(笑)。
 
−構造がわかった人は、にやっとしてる、独りで。
 
そうですね。
 
−一番の「売り」は何だとおもいます?
 
なんですかね?昔、28 歳のときに旗揚げして「30 超えたらきついぞ」って言われたんですよ。
ものすごい大暴れしてたんで、まあ、今とあんまりかわんないんですけど。
で、最初は「10 年くらいかかるよ」って思ってたので屁とも思わなかったんですけど。
今思うと「疲れないことを見せようとしてるんだな」って思って。
だから逆に「疲れることをみせよう」と思ってます。同じことを55 歳の僕らがやってたら感動させることができると思うんで
 
すよ。
僕は下手な方が面白いとは思わなくて、すごい高次元でみせるのが面白い、それを耐えようとしているギリギリの55 歳とか、いいですよね。
 
−いいですよね、三浦雄一郎よりカッコいいかも(笑)。
 
すごいと思いますよ。もう良い歳になって、35になったので。
 
−なりました?
 
なったんですよ。同窓会とか行くともうおっさんですよね、子ども二人いたりして。
そういうおじさんになってくる年代なんですけど、でも、舞台ではすごいレベルの高いところで、ちゃんと見せる。
二者択一になったら必ず疲れるほうを選ぶ、っていうのが絶対条件です。
 
−なるほど。
 
僕を含めて、皆ド下手で初めているのでね。
ド下手だし、25,6過ぎてから演劇やっているんでやり方わかんないし、上手さとかわかんなかったです。
だから「上手さじゃなくて凄さにしよう」って。
 
−うんうん。
 
なんかね、辛い方がいいんですね(笑)。
 
−以前にお話し伺ったときに「僕は専制君主、暴君なんだ」って仰ってたけど、舞台を拝見していると、いや、それは精神的な比喩であって、とてもフレンドリーな暴君だし、ものすごく信頼関係がある、っていうかないと危なくてできないですよね。
 
ああ、そうですね。
僕らの売りは、限界ギリギリやるんだけど、「ちょっと間違えちゃってる面白さ」ですよね。
何もそこまでやらなくてもって(笑)。
 
−ああ、分かる気がします。
 
この間「劇ツク」というワークショップをやったんですが、全15 回で、ゼロから芝居を作って劇場借りてちゃんと公演やるんですよ。
本当にゼロから作るんですよ。
 
−すごいですね。
 
それををやって強くなりましたね。
 
−それは面白いですね。
 
今まで、開幕ペナントレースは1か月びっちり稽古やって、こちらも思い入れが強いんで「ちょっとこういう風にやって」っていうと、役者がそれを徹底的にやってくれるっていう。本当に姿勢が職人ですよ。
 
−職人ね(笑)。
 
本当に。発注に対して凄いですね。
 
−稽古もハードになさいますものね。以前見学に伺ってびっくりしました。
苦情来ないですか?って聞いたら、来ますって。
 
苦情が来た結果、印刷工場の地下を見つけました。大丈夫です。上(工場)のほうがうるさいって(笑)。
 
−それは良いところを見つけました (笑)。
では最後に作品の見どころをお願いします。
 
今、僕がやっていることって、再構成演劇術で「リア王」の話を野球に変えるというようなことなんです。
変換することって大事で、結局それは日常生活でもモテる奴なんです。
何かをやりたいっていうときに、いろいろと手を変え品を変え喋れる奴。
「もうわかんないんだったらいいや」ってなっちゃう人が多いんですけど、魅力的な奴っていうのは、それをいろいろ話せる奴なんじゃないかと。
 
−なるほど。
 
演劇始めたときに「俳優として一番すぐれているのは「こいつと飲んでみたい」と思われる奴」だって演劇の師に教わりました。
コンパに行って一番面白いやつ。
 
−お金がないからもてないんだけどね(笑)。
 
もてない。でも絶対そうですよ。
この教えを大事にしています。
 
−楽しみにしています。有難うございました。
 

村井雄

  • したまち演劇祭応援部による感激★観劇レポ
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2013年8月20日(火)-9月16日(月・祝)SHITAMACHI THEATER FESTIVAL IN TAITO 2013
激場へ。

雷5656会館(ときわホール)/木馬亭/東京キネマ倶楽部/上野ストアハウス/浅草見番/東洋館/浅草花やしき(花やしき座)/戸野廣浩司記念劇場

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